他者を知るマンガ3選|マニアな視点でおすすめする(隠れた)名作ランキング

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「多様性の時代」と言われますが、相互理解というのは簡単に実現できるものではありません。そして、「愛の反対は無関心」と言うように、他人へ関心を持たなくなったらそれは滅びのはじまりです。理解には及ばずとも、私たちはお互いを知る努力をしなければいけません。

そんなわけで今回は、他者を知るための第一歩となるような漫画をご紹介します。

 

他者理解漫画ランキング1「菌と鉄」

著者:片山あやか

掲載誌:少年マガジン

出版社:講談社(単行本1巻まで発売中)

 

あらすじ「菌と鉄」

菌と鉄の舞台は、世界政府「アミガサ」によって徹底的に管理された世界。主人公の少年ダンテは、エリアD-18と呼ばれる収容所のような施設しか知らずに育ちました。誰も何も疑問に思わないなか、ダンテだけはあらゆることを不思議だと思い、何故だろうと考えていました。ダンテは異端として扱われましたが、その能力の偏りから見逃されていたのです。

ある日、ダンテは施設の外へ出る極秘任務に参加することに。初めての外界に興奮を隠せないダンテ。ついに見た外の世界を支配しているものの正体、そして初めて出会った異性という存在。それらを知った後、ダンテは「アミガサ」へ抵抗することを決意するのでした。

 

おすすめポイント「菌と鉄」

ダンテはすべてが周りと異なっています。本人もそう感じているし、周囲も彼のことを「和を乱す異物」として捉えています。しかし、本来、人間はそれぞれ異なる存在であり、お互いに異物であるはず。
だからこそ、自分と異なる他人を知りたくなるし、惹かれ合うのです。

周囲と「同じ」「横並び」でいるのは安心できて容易いことでしょう。しかし、それはお互いに理解や共感をしているからであり「同じ」とは限りません。多くの人は思考停止しており、他者を知らないから、お互いに違和感がないだけです。他者が自分と異なる存在であることを無視しており、認めていないのです。

他者が異なる存在であると認めるには、他者と異なる自分を認めることが必要であり、そのためには、まず己が何者であるのかを考えなえればいけません。ダンテと、ダンテが出会った少女アオイは、己がいかに他者と異なる存在であるか、つまり「己とは何者であるのか?」を考えていました。それゆえ、お互いをもっと知りたいと強く感じ、その思いを生きていく力にすることができたのです。

 

他者理解漫画ランキング2「葬送のフリーレン」

原作:山田鐘人

作画:アベツカサ

掲載誌:少年サンデー

出版社:小学館(単行本4巻まで発売中)

 

あらすじ「葬送のフリーレン」

勇者のヒンメル、僧侶のハイター、戦士のアイゼン、魔法使いのフリーレン。彼ら勇者パーティーは10年の月日を共に過ごし、魔王を倒すことに成功。都に凱旋した4人は50年に一度の流星群を見上げ、また50年後の再会を誓います。

しかし、50年後に再び出会った時、エルフのフリーレン以外は老いて、それぞれ人生の終焉を意識していました。やがて勇者のヒンメルが老衰で他界すると、フリーレンは自分が彼について何も知らなかったことに気付き、激しく後悔します。こうして、悠久の時間を生きるフリーレンは人間を知るための長い旅に出るのでした。

 

おすすめポイント「葬送のフリーレン」

毎日、顔を見合わせるような身近な人物について、あなたは何をどれだけ知っているでしょう? 知っていると思っていても、案外何も知らないかもしれません。今は身近な人であっても、いつまでも身近でいられるでしょうか? 永遠の別れはいつやってくるか分かりません。そのときになって、相手について何も知らなかったことを悔やんでも遅いのです。

どんな人であっても、出会わなければ知ることはできません。また、人に出会うためには自分の世界から出なくてはなりません。当たり前だと思っている隣人を見つめ直すこと。世界を広げて知るべき人に出会うこと。そのことの大切さがよく分かる作品です。

 

他者理解漫画ランキング3「寄生獣」

著者:岩明均

掲載誌:アフタヌーン

出版社:講談社(単行本全10巻)

 

あらすじ「寄生獣」

自室で寝ていた高校生の泉新一は、おかしな蛇に襲われます。腕に侵入した蛇から身を守ろうとして腕を縛りますが、騒ぎを聞きつけた両親が駆けつけたところ、特に何も異常はないようでした。ところが、実は宇宙から飛来した生物が寄生しようとして失敗していたのです。寄生した生物は新一との共生を持ちかけてきますが・・・

1990年代のSF漫画の金字塔です・・・が、グロ注意。

 

おすすめポイント「寄生獣」

共生を申し出た寄生生物・ミギーは、そのすべてが私たちと異なる存在です。そのような存在と生きなくてはならなくなった新一の生活は、困難と苦悩にあふれたものになりました。この場合、共感とか理解とか、そんなものはもはや遠すぎるゴール。とにもかくにも相手を知らねばなりません。相手が自分を知ることで、改めて客観的な視点での自分を知ることにもなるでしょう。

しかし、知ることイコール理解・共感とは限りません。知ることでかえって反発や対立を生むこともあるでしょう。とはいえ、それを恐れていては相手を知ることはできません。知るということの難しさ、恐ろしさ・・・そして、束の間ではありますが、知ることの喜びが描かれている漫画です。

POINT サバイバルポイント

「愛の反対は無関心」という有名なあの言葉。

実はマザー・テレサが最初に言ったのではなく、ユダヤ人の作家、エリ・ヴィーゼル氏の言葉のようです。ですが、二人ともノーベル平和賞受賞者なので、どっちにしてもノーベル平和賞クラスのありがたいお言葉だってことは確かですね。

漫画を読んで、無関心をやめて、相手を知ることでレッツサバイバル!

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ダクトテープ

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