学校、好きですか?
コロナ禍で全国一斉休校となったり、オンライン授業が検討されたり、9月入学が取り沙汰されたり、あらためて学校について考えることの多い今日この頃。
学校と言っても、世の中にはいろんな学校があるもので、漫画にも多種多様な学校が登場します。
学校が好きな人も、学校が嫌いな人も、漫画に描かれる学校の数々、少し覗いてみませんか?
というわけで、今回は学校がテーマの漫画を3つ選んでみました。
『淡島百景』
著者:志村貴子
掲載:Ohta Web Comic
出版社:太田出版
単行本3巻まで発売中
『淡島百景』あらすじ
淡島歌劇団付属の歌劇学校を舞台としたオムニバス。
厳しい試験をくぐり抜け全国から集まった少女たちは、歌劇団入団を目指して学びながら合宿所で寄宿生活をしています。
寄宿ならではのエピソードもあり、それぞれの事情もあり。
交錯する人間関係と時間軸のなか、友情、夢、憧れ、思慕、羨望、嫉妬、後悔・・・スタア候補の少女たちの思いが描かれています。
『淡島百景』おすすめポイント
淡島歌劇団付属歌劇学校の生徒たちは、歌や踊りの才能はもちろんのこと、さらには持って生まれた容姿や佇まいなど、あらがいようのない「力」によって、時に惹かれあい、時に己に絶望します。
ただでさえ、こじらせやすい年頃の女の子ばかりだというのに・・・
ですが、それこそが明日のスタア候補が学ぶ歌劇学校ゆえの価値観であり、評価なのです。
学校によって評価される対象となる「何か」は異なります。
あなたの今の環境での評価は絶対ではありません。
もしも、学校での評価に疑問を持っているのなら、学校の外の広い世界へ目を向けるとブレイクスルーがあるかもしれません。
『4ジゲン』
著者:にざかな
掲載誌:LaLa → LaLa DX
出版社:白泉社
単行本5巻まで発売中
『4ジゲン』あらすじ
青葉高等学校定時制。
そこに通うのは、年齢、性別、職業、種族、他あらゆる面でバラエティーに富んだ生徒たち。
彼らの学校生活を描いたシュールギャグ4コマ漫画です。
『4ジゲン』おすすめポイント
学校は、勉強をするところ。
つまりその志さえあれば、誰にでも開かれた場所であるのです。
シュールなギャグの数々による腹筋への負荷はかなりのものですし、通勤・通学電車内での思い出し笑いには注意が必要なほど。
ですが、笑いの背景にある生徒おのおのの事情からは、ここが誰でも学べる学び舎であることが伝わってきます。
そして、本来、社会はこのように多様な人々で構成されているものです。
その当たり前の多様性を持ち込んだ途端、「笑い」となってしまう学校という空間こそが異常なのだと気が付くでしょう。
とかなんとか言ってみましたが、2050年までに計画されている火星開拓団の宇宙船に持ち込む1冊として推薦できるくらい、単純にギャグ漫画として秀逸です。
『晴れた日は学校を休んで』
著者:西原理恵子
掲載誌:小学六年生
出版社:双葉社
単行本全1巻
『晴れた日は学校を休んで』あらすじ
中学生になる女の子・めぐみ。
制服も嫌だし、学校も嫌だし、男の子も嫌になっちゃうし、お母さんはよく分からない。
そして、そんな自分がもっと嫌で分からない。
叙情的に綴られる、ふつうの女の子の物語。
『晴れた日は学校を休んで』おすすめポイント
当たり前にみんながしてること。
周りには悪気がないこと。
ふつうだと言われていること。
でも、自分にとっては胸の痛いこと。
「分かってもらえないかな・・・」と飲み込んでしまった、あの日の言葉であふれています。
学校が何だか分からなくなった時、ぜひ手にとってほしい漫画です。
サバイバルポイント
学校について、ダクトテープの個人的なお気持ちを表明させていただきますと。
学校は絶対じゃない。
命がけになるほど無理するな。
ただし、勉強と家の手伝いはしておくように。
もしもいつの日か学校が命がけになっちゃったのなら、今回紹介した漫画を思い出すがいい。
心の片隅にでも小さくメモをして。