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マンガ『帝一の國』を読んでピンチを乗り切る丹田呼吸法を学ぶ

[WRITER] ダクトテープ

皆様、順風満帆に栄耀栄華を極めて生きていますか?
ウェーイ。

そういう人生イージーモードな貴族はともかく、フツウに生きてるとあるんですわ、ピンチが。
絶対絶命なやつが。

しかもね、ピンチって「まいっか」ってできないのよね。
できないからピンチなのよね。
じゃあ、どうするかって?

 

やるんだよ!

 

ということで、どうしても乗り切らなくっちゃいけないピンチを闘うための秘伝について、学んでおこうではありませんか。

 

テキストは、漫画『帝一の國』四話「校旗、死守セヨ!」

ではさっそく参りましょう。
ヤパパポーイ。

主人公・赤場帝一は海帝高校の頂点である生徒会長をめざす男。
現在高校一年生の彼は、その第一歩である「クラス長」として、足場がためをしています。
ある日、帝一にチャンスが。
生徒総会の演出を現生徒会長から任された氷室ローランド先輩から、一番の大役である校旗掲揚をまかされたのです。
ちなみに、氷室先輩によると生徒総会で失敗したら「架空切腹」だそうです。

さて。
本当の切腹も辞さぬ覚悟で挑んだ予算発表会当日、海帝高校校旗を校歌に合わせてステージに掲揚することに成功した帝一。
あとは最後に再び校旗を引き上げるだけだと、ひとまず安堵します。

ところが、好事魔多し。
父の代からの宿敵である東郷菊馬の企てが発動します。

帝一の盟友・榊原光明がその企てに気が付き帝一が校旗を確かめに行くと、なんと、校旗をつりさげているロープは切れる寸前。
菊馬の腹心がナイフで切れ目を入れていたのです。
咄嗟にロープをつかみ、校旗の落下を防ぐ帝一。
しかし校旗の重さは10キロ。
その重さに帝一はひとまず耐えますが、そこへ菊馬本人が登場。
「楽にしてやる」と帝一の脇をくすぐり始めます。

重さとくすぐりと。
だんだん朦朧としてくる帝一。
もうロープを離して切腹しよう・・・と思いはじめてしまいます。

しかし。
光明の祈りが届いたのをきっかけに、帝一は父の教えを懸命に思い出そうとします。

こんな時・・・どうすれば・・・父さん!

 

父さん「帝一、おもしろいあやとり考えたんだが」
違う!(あやとりがヒントになるのはF90!)

 

父さん「父さんもこう見えて若い頃はワルでな」
この記憶も違う!

 

父さん「母さんが先に惚れたんだ」
それじゃなくて!

 

真莉愛「そうじゃない!そうじゃない!」

 

父さん「帝一、苦しい時や苦難に直面した時はこれを実践しなさい」
これだ!

 

ということで、やっと思い出した父・譲介の教えである「丹田呼吸法」により助けが来るまで持ちこたえ、帝一はこのピンチを乗り切ることに成功したのでした。

 

帝一のピンチを救った丹田呼吸法。
無我に至るこの呼吸法は無敵!
生き残るために、体得しておきたいもののひとつです。

 

丹田呼吸法。

聞いたことはある、というか、達人が「ほぅぅぅぅ」ってやるのを漫画で見たことあるっていう感じだと思います。

 

丹田(たんでん)とは、「気」の田を意味します。
意味しますが、意味わかんなくなりましたね。
もうちょっと詳しく言うと、「気」を煉って丹を煉成する場所です。

 

えっ・・・

 

「HEY YO ダクトテープ ま・と・め・ろ!」
編集方面からブギーバッグ来ちゃったんで、まとめます。

 

東洋思想には、「気」という概念があります。
一口に説明するには難しいのでふわっといきますが、全てが気です。
そして「息」でもあり、生命力やエネルギーであるのです。

 

そして、東洋医学では、呼吸つまり「息をすること」を大切にします。
呼吸することによって、清浄な「気」を体内にとりこみ、汚れた「気」を排出していると考えているのです。
呼吸により取り入れた「気」を集めためて置くのが丹田です。
これより先はだんだんとおチャクラ全開悟りでGO!なんで、もっと「道(タオ)」とかそういうのお好きでしたら、続きはwebで。

 

┏━━━━━━━━━━━┳━━┓
┃内丹 気 煉る    ┃検索┃
┗━━━━━━━━━━━┻━━┛

 

エネルギーを集める丹田を意識して呼吸するのが、丹田呼吸法です。

実は丹田は三カ所あるのですが、ここで意識するのは「臍下丹田」。

丹田はだいたい臍の下5cmの場所にあるとされています。

「されている」というのはどういうことかというと、そういう臓器があるわけでも何でもないからです。
しかし、そこにあるという丹田で呼吸をするというのが丹田呼吸法。

 

ではどうやるか?

 

父・譲介は、帝一にこう教えています。
「まずは臍の下 丹田 に集中し、体にたまった古いエネルギーをゆっくりと吐き出す」
「そして」
「新鮮な生命エネルギーを吸い込み丹田へと流し込む」
「その生命エネルギーがすべての細胞に広がっていくのをイメージしなさい」

 

「臍の下の丹田に集中」と譲介は言っています。
たしかに丹田呼吸法は、「臍下を意識してお腹で息をする」など腹式呼吸法の発展系のように説明されることが多くあります。

 

続いて「体にたまった古いエネルギーをゆっくりと吐き出す」こと。
ヨガの呼吸でも、息を吐ききることで自然と息を吸うことになり、良い呼吸の巡りが生まれるとしています。

 

そして「新鮮な生命エネルギーを吸い込み」と言うように、清浄な「気」をイメージしながら吸い込むことがポイントです。
帝一も、全校生徒(しかも全員高偏差値)のエネルギーを取り込むことをイメージしていました。

 

では、丹田呼吸法って、実際どういう効果があるんでしょう。
おチャクラとかじゃなくって、脳科学に聞いてみますね。

 

「アハ!体験が~」
違う!

 

「セロトニンが~」
それだ!

 

丹田呼吸法をはじめ、腹式呼吸法をすると脳内物質・セロトニンの分泌が活発になります。

セロトニンは、筋肉のゆるみと緊張が繰り返されるリズム運動によって分泌がうながされます。
腹式呼吸もリズム運動なのでセロトニン増量というわけです。

 

じゃあ、セロトニン増量でどうなるのか。
セロトニンは幸せホルモンとも呼ばれちゃうハッピーな脳内物質。
ドーパミン、ノルアドレナリンとともに三大神経伝達物質の一角をなす脳内物質界のパリピです。

セロトニンが増えると、精神が安定し、ストレス耐性がアップ
さらに、痛みを抑制する働きまであるのです。

 

これを聞けば、漫画の武道の達人あるあるの「ほぅぅぅぅ」→無敵バーサク状態にも納得がいくというものです。
あれは丹田呼吸法からのセロトニン増量状態だったのか。

 

帝一は丹田呼吸法により「不会無の境地」に達します。
不会無とは「今ここに無い」という仏教用語。
菊馬のくすぐりにも、穏やかな「無」の表情で耐えてみせました。

 

帝一の落ち着きに焦った菊馬がまさかの行動をとったところへ、王道ジャンプ主人公キャラ・大鷹弾が助けにきます。

最終的には大鷹によって解決されるのですが、彼の助けが入るまで帝一が校旗を死守しピンチを乗り切れたのは、父・譲介の教えである丹田呼吸法のおかげです。

痛みを抑制し、ストレス耐性を上げ、穏やかな精神をもたらしてくれる丹田呼吸法を身につけておくことでYES!サバイバル!
ということで、丹田呼吸法の方法まとめです。

 

丹田呼吸法のやり方
・リラックスした状態でお腹で息をする(腹式呼吸)
・体内の汚れた気を吐き出すイメージで、ゆっくりと息を吐く
・新鮮で清浄な気を吸い込むイメージで、ゆっくりと息を吸う
・吸い込んだ気が身体の隅々に行き渡ることをイメージする

 

「肛門を閉める」という中村天風的なテクニックもありました。

 

一時は東洋思想で宇宙まで話がいっちゃいそうでどうなることかと思いましたが、とにかく丹田呼吸法を皆様にお伝えできて何より。
丹田呼吸法で絶体絶命のピンチをイージーモードに変えて、ヤパパポーイとサバイバルしてやりましょうぜ。

サバイバルポイント

丹田呼吸法のやり方
・リラックスした状態でお腹で息をする(腹式呼吸)
・体内の汚れた気を吐き出すイメージで、ゆっくりと息を吐く
・新鮮で清浄な気を吸い込むイメージで、ゆっくりと息を吸う
・吸い込んだ気が身体の隅々に行き渡ることをイメージする